204年:新年のあれこれ
新年を迎えた。
ロイク君のひげは相変わらずワッサワサ。
そのひげのままで新年の祝賀にも出てた。
ロイク君らしいわね。
式典が終わっても、王座の間に残っておしゃべりしてたんだけど…
「ローランド君…」
「シルヴィアさん、今年もよろしく」
「よろしく。って、そうじゃないでしょ。何座ってるのよ?」
「座ってみたかったから」
アベラルドさんの弟なだけある。
そのアベラルドさんはというと、農場管理官から国民に戻っていた。
「毎日ラダのケツを追いかけるのには飽きた」
「じゃあ、私と一緒にモフ追いかける?」
「それもいいな。けど俺、斧の方が好きなんだよな」
騎士になるつもりはないみたいね。
私は来年の白夜に向けて、これまで以上に鍛えなきゃ。
「僕が今の実力を見てあげるよ」
アルノルフさんがそう言って練習試合に誘ってくれたけど、
本気で攻撃できるわけもなく、練習試合は私の負け。
陛下も応援してくれてるんだから、頑張るぞー!