221年:母になる
ポムの実の収穫も終わり、冬目前の23日。
今日、うちにもう一人家族が増える。
妊娠当初、ウーベルト君は全然気付いてくれなかったから自分から言っちゃった。
それからは赤ちゃんを待ち遠しそうにしてた。
朝は畑の様子を見たり少し散歩したりしたけど、昼からは大人しくベッドで横に。
ウーベルト君やリリーちゃんの他にも、
友人達が様子を見に来てくれた。
それから…
アーサー「具合はどう?」
ソフィア「アーサー君、来てくれたの…」
アーサー「だって僕たち親友だろ」
ギスギスしてたけど、昔のような関係に戻れてすごく嬉しい。
***
夜一刻、元気な女の子が生まれた。
名前はサラ。
(ヘブライ語で王女という意味です。そのまんまw)
なんて可愛いの…!
ミルクをあげたらどっと疲れが湧いて、再びベッドに倒れ込んだ。
ウーベルト「ソフィア、お疲れ様」
***
ウーベルト「ソフィア、バシアスでゆっくりしない?」
ウーベルト「可愛い子供と奥さんがいて、僕は幸せ者だ。ありがとう」
ソフィア「どういたしまして。素敵なパパになってね」
私も、将来の事で不安になったり悩んだりしてたけど、サラちゃんのためにも頑張らなきゃ。
221年:エルネア杯
私、立派な国王になれるのかな。
歴代の陛下たちのように…
こんなこと今まで考えたこともなかった。
ウーベルト「もう朝だよ、起きて」
戴冠式に参加してから、色々考えちゃって寝不足。
私を気遣ってか、友人たちが手料理を届けてくれた。
(この姉弟ほんと好き。)
そういえば、子供の頃お祖母ちゃんが亡くなってすごい落ち込んだなぁ。
マチュー君はどうしてるかな。
学舎まで様子を見にきたけど、友達に囲まれて美味しいもの食べて、大丈夫そう。
***
父さんはエルネア杯のトーナメントを順調に勝ち進んだ。
このエルネア杯は、母さんが王座についてから始めての大仕事。
決勝戦、父さんは不利な山岳兵相手に見事勝利して勇者になった。
(アプデで龍騎士の鎧【山岳&魔銃ver.】が追加されましたね。めっちゃカッコイイ。)
壮行会は翌日の夕方。
母さんも父さん相手だとやりやすいかな?
試合、楽しみ!
四年前の父さんとバグウェルの試合見てから、魔銃士目指すことにしたんだっけ。
今はランキング底辺のダメ銃兵だけど…
***
いよいよ白夜!
ウーベルト君、はしゃいじゃって…
可愛いんだから〜。
採集に夢中になって危うく試合を見逃すところだったけど、なんとか間に合ったわ。
ソフィア「父さーん、自信持ってゴー!熟年目前だけど父さんは強くてかっこいーんだからー!」
アンドレス「こんな大衆の前で言うことか…?」
強烈なバグウェルブレスを食らうも、終始父さんが優勢のまま決着がついた。
私の応援のおかげだね!
母さんも誇らしいだろうなぁ。
私ももうちょっと真剣に身の振り方考えるか…。
221年:変化
朝早くから弟のアルノルフ君を叩き起こすリリーちゃん。
こんなカスタルディ家の光景も今日で最後。
何故なら、今日はリリーちゃんの結婚式の日だから!
お相手のジェルヴェ君は一人で感慨にふけってた。
一人暮らしには大きすぎるテーブルも、明日からはもう一つ席が埋まるね。
そして昼一刻…
おめでとう!
***
ソフィア「式の時くらいメガネ外せばよかったのに」
リリー「お気に入りなの。ドレス、有難うね」
ソフィア「壮年服着ると一気に大人っぽくなるね。あれ、リリーちゃん、今持ってるのって…」
リリー「積み木よ。…ちょっと気が早かったかしら…」
ソフィア「顔赤いけど、照れてるの?可愛い〜」
リリー「もう、からかわないでよ…」
***
数日後、アーサー君の結婚式。
お相手のティルアさんは、笑顔の素敵な可愛らしい人。
アーサー君にいい人が見つかって良かった。
幸せになってね。
***
いい事があれば、悪いこともある。
真夏の蒸し暑い夜。
王として国を導いてきたロイクお祖父ちゃんが、ガノスへ旅立った。
翌日の葬儀は、母さんが喪主を務めた。
お祖父ちゃん、ガノスでゆっくりしてね。
昼には戴冠式。
私も後方に並んで式に参加する。
誓いの言葉を述べる母さんを見ながら、私もいつか同じ事をするのかと思うと、柄にもなくプレッシャーを感じた。
私はお祖父ちゃんや母さんみたいに堂々と立てるかしら。
221年:衣替え
エルネア杯開幕。
お父さんは出場してるけど、探索を怠けていた私は選ばれず。
でもカッコいい魔銃を手に入れたから、たまには頑張ろうとウーベルト君と探索したり。
夏が近いのでサマードレスを着てみた。
エドナ「また派手な服着てるのね」
ソフィア「どう?似合ってる?」
エドナ「まあ、似合ってるんじゃないの。顔だけはいいから」
ソフィア「えへへ、ありがと」
***
収穫祭は、今年はウーベルト君がエナの子。
マトラ釣りに誘われた。
そういえばウーベルト君、釣り名人だったね。
結果は残念ながらランクインならず。
すごい、1位から3位まで農官が独占してる。
その辺で母さんと出くわした。
こんなお祭りの日でも王家の仕事をするそう。
去年まで農官だったから、働いてないと落ち着かないのかしら。
ソフィア「たまにしか来ないけど、異国の植物に囲まれるのもいいね」
ソニア「あなた、年末あまりにもWPが低い時に、蜂蜜納品してWP稼ぎするためにしか来ないものね」
ソフィア「ばれてたの…」
***
夏になったから、ウーベルト君と夏らしい格好でお出かけ。
ウーベルト君、本当に釣りが好きでよく誘ってくるの。
子供みたいにはしゃぐ笑顔が見れて、私も釣りデートは大好き。
そこへ…
元カノのベティさん。
二人はなにか短い会話をしたけど、私には聞こえなかった。
一体なんの話をしてたのかな。
ベンチに腰掛けてさっきの出来事を思い出す。
気になるけど、あんまり詮索するのもどうかと思うし…
付き合ってた頃はよくここで待ち合わせしてた。
私は朝の3刻からここでスタンばって、ウーベルト君は時間ぴったりに来るの…あの憎めない可愛い笑顔で…
ウーベルト「ソフィア」
ソフィア「…幻覚?」
ウーベルト「暑さにやられちゃった?よかったら、ニヴの丘に行かないか」
ソフィア「もちろん!」
ウーベルト「さっきベティと話してたの、気にしてると思って。内容は…」
私はウーベルト君の口元に人差し指を当てて遮った。
ソフィア「二人が小さい頃からずっと一緒で、お互い特別な存在ってことは分かってるつもり。だから、大丈夫だよ」
ウーベルト「ソフィア…信じてくれて有難う」
ソフィア「本当は、かなり気になってたんだけどね」
ウーベルト「やっぱり?」
でももういいの。
こうしてニヴの丘に連れてきてくれて、ウーベルト君の気持ちは十分伝わってるから。
221年:新年
ウーベルト君と2人きりの食卓は新鮮だ。
一緒に寝るのもだけど、どのくらい経ったら慣れるんだろう。
ウーベルト「今年も沢山働いたなぁ」
ソフィア「ウーベルト君、去年の今頃もチーズ小屋で仕事してたよね」
ウーベルト「そうだっけ?まぁ、今年はソフィアと一緒にのんびりするよ」
朝食後、弟のマチュー君からも年末の挨拶。
家を離れてもこうして話に来てくれるの、嬉しいなぁ。
評議会では、父さんが議長に選ばれた。
凄いや、これで何回目?
それに比べて私は、今年も最下位争いを繰り広げてた…
正直、農官になってウーベルト君と一緒に働くのも悪くないって思ってる自分もいる。
まぁなるようになるでしょ。
***
221年に突入!
エルネア城での祝賀が終わると、郊外通りへダッシュ。
今日はロレンツォおじさんと、その娘パンジーちゃんの誕生日なの。
大きな目がおじさんそっくり。
パンジーちゃん、誕生日おめでとう!
***
今年から騎士隊入りしたジェルヴェ君に会った。
ジェルヴェ「どう?この鎧、似合ってるかな」
ソフィア「なかなか様になってるよ〜。今年は白夜だから、ひとまずクビになる心配は無いね」
ジェルヴェ「白夜に限らず、無用な心配だよ。この一年みっちり鍛えるつもり」
やっぱり気骨のある男ね。
それでこそリリーちゃんに相応しいわ!
リリー「二人とも何話してるの?」
リリー「ちょうどいいわ。ソフィア、報告したい事があるの」
ソフィア「?」
リリー「実はね…あたしたち結婚するの!」
二人が!結婚!
おめでとう、おめでとう…!
ソフィア「リリーちゃんは綺麗な赤毛だから夕暮の婚礼衣装が似合うはず…いやでもここはオーソドックスに白の方が映えるかな?南国のも肌の色とマッチしていいかも…あと髪型は…」
ジェルヴェ「あはは。ソフィアさん、君の結婚式じゃないだろ?」
リリー「もう、ソフィアったら!」
今から待ち切れないよー!