218年:小悪魔
翌日、シルヴィアお祖母ちゃんの葬儀が執り行われた。
もう、騎士隊を率いるお祖母ちゃんを見ることはない。
***
落ち込んでる私を気遣ってか、アーサー君から料理の差し入れ。
ウーベルト君も…
あれからあまり話してなかったから、久しぶりでドキドキする。
ソフィア「私のこと避けてたでしょ。なのに、なんでこういう時だけ優しくするの…」
ウーベルト「ソフィアが心配なんだよ」
友達としての心配なんだっていうのは分かってるけど、弱ってる時だから余計に優しさが沁みる。
***
今年ももう終わり。
アンドレス「ソフィア、最近ダンジョンに入り浸ってるって聞いたよ。…大丈夫か?」
ソフィア「お祖母ちゃんの事で、ちょっとまだ心の整理ができてなくて。気遣ってくれてありがとう」
アンドレス「時間が解決してくれるよ。それまで、僕でよければ話を聞くから。…ウーベルト君のことも」
うぎゃっ…
私、鈍い父さんでも勘付くくらい落ち込んでたんだ…。
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ウーベルト君を好きになってから、辛い事ばっかり。
忘れようとする度、優しくされてコロリといっちゃう私も私なんだけど…
ウーベルト「来年もよろしくね」
ソフィア「…うん」
来年もまたこの笑顔に振り回されるのね…