201年:決意
201年になった。
朝から引越しで大忙し。
騎士隊長の居室だと、急がなくても早朝のイベントに間に合うから便利だね。
ジャスタスはいよいよ成人。
眼鏡をプレゼントした。
これできっとモテモテね!
2日は仕事始め。
男性はマルチェロさんとアイマルさんだけ。
この国の女性はタフなんだね。
4日は珍しくおしゃれしてみたり。
「シルヴィアちゃん、可愛い格好してるね」
「今日デートなんだ。」
でもその前に…
お父さんが死んでから1年。
もうすぐ住民台帳に顔が載らなくなる。
さみしいな。
「どっか楽しいとこ行くか。」
「真似しないでよ」
「何が?」
「落ち込んでる相手を元気付けようとして振り回すの」
「はは、懐かしいな」
私の気持ちはとっくに固まってる。
次の日の早朝、アベラルド君に会いに行くと…
「シルヴィア、今から出掛けよう。」
先を越された。
「俺、もう十分待ったと思うんだけど。結婚してくれ。今すぐ。」
「なんか焦ってる?」
「昨日落ち込んでるの見て、やっぱり恋人よりも近くで支えたいって思ったんだ。…返事は?」
「イエスだよ。心の準備ならできてるから。」
待っててくれてありがとう。
こんな私だけど、よろしくね。