216年:春
リリー「おはよう寝坊助さん。一緒に学舎行こ」
葬儀の後ずっと泣いてて目が腫れたから、外に出たくなかったけど、リリーちゃんが家まで来てくれた。
優しいなぁ。
他の子もね、料理や贈り物をくれたり。
みんな気を遣って、励ましてくれてるんだ。
いつまでもしょんぼりしてちゃダメだよね。
それに、1歳になったいとこに、お姉さんぽいところを見せたいし。
合理主義なプルネラちゃん。
プルネラ「ソフィアさん臭い。お風呂行かないと。」
オブラートに包むなんてまどろこっしいことはしないの。簡潔に言うのが分かりやすくて一番伝わるもんね。
別に、ちょっとグサッときたりしてないもん、私お姉さんだから…。
シビル「ふふ、こんにちはソフィアちゃん」
シビルさんは、パパの弟ビリーおじさんの奥さん。
シビル「春はやっぱりいいわね。」
ソフィア「だね〜。ボワの実探しがはかどる!」
プルネラ「でも、臭くなったらお風呂には入らなきゃ。」
シビルさんはクスクス笑ってる。
恥ずかしい〜!さっさとお風呂に行こう…
いつのまにか、ばあばが死んだ冬から、季節は春になっていた。
別の意味で春が来た人もいたんだ。
ロレンツォおじさんに恋人ができたの!
お相手のシャロンさんは、なんとシビルさんの妹。
暖かくて賑やかで、いろんな事が始まる。
春が一番好きだなぁ。