ゆるく行こうエルネア

ワーネバエルネア王国のブログ。初期国民の寿命以外のネタバレ配慮なし。妄想多め・創作色強めの自己満ブログですが楽しんで頂けたら嬉しいです( ´ ▽ ` )

200年:支え

お父さんの葬儀は翌日だった。

喪主は私。
お母さんもジャスタスもすっかり衰弱しているから、私がしっかりしなきゃ。

そうは言っても、気持ちに整理をつけるにはまだ時間がかかる。

そんなある日、ヤーノ市場でアベラルド君と会った。
成人してからバタバタして、友人達とはあまり話せてなかったな。

「久しぶりだな。何してるんだ?」
「お買い物。お母さんとジャスタスに何か料理を作ろうと思って」
「そうか…なぁ、ちょっと散歩しよう」

「…マリユスさんのこと、最近知ったんだ。大変だったな」
「うん。でも、私がしっかりしなきゃね」

話しながら歩いていると、アベラルド君は幸運の塔で足を止めた。

「俺、4歳の時に婆ちゃんが死んだんだ」
「そうだったね」

あの時の私は事情を知らなかったけど、アベラルド君を元気付けたくて頑張ってた。

「悲しかったし、父さん達が泣いてるの見て辛かった。でも、お前がいたから寂しくはなかった」

「好きだ。お前が辛い時に支えてやりたい。…俺と、付き合って下さい」
「ありがとう…これからよろしくね」

悲しい気持ちは消えないけど、アベラルド君が私を想ってくれて嬉しい。

次の日はお母さんの試合があった。

心配だったけど、お母さんの勝利。

「やっぱりここにいたわ」
「ジャクリーンちゃん。どうしてここに?」
「あなたを誘いに来たの。何か食べに行かない?」

「いいよ」
「ふふ、夕方闘技場にいるとあなたに会えるって事は王国中の全員が知ってるでしょうね」


(シルヴィアの髪型は気分転換に変えました)

「私たち、小さい時からずっと一緒だったわ」
「うん」
「私はあなたのこと親友だと思ってる。悲しい時にはハグしてあげたいし、力になりたい」

「ありがとう、ジャクリーンちゃん。私も親友だと思ってるよ」
「お父さんのことで寂しくなったら、いつでも私の所に来て。食事でも探索でも付き合うから」

辛い時だけど、周りの人達の優しさに助けられる。
お父さん、私頑張るね。

(出された料理が二人一緒だったらテンション上がります。)