198年:悩めるおしゃべり
落ち込んでるアベラルド君のことを考えていて、授業も上の空。
「シルヴィアちゃん、ちょっといい?」
「サラさん!ごめんなさい、私授業中ぼんやりしてました…でも、サラさんがモフ毛刈るの好きって事はわかりました!」
「…授業の話じゃないわ。この前ダンジョンに現れた魔物の事だけど、大方討伐したから、もう好きなだけ探索しても大丈夫よ」
あの魔物はいなくなったのね。
…そうだ、探索!
私はダンジョンに行って体を動かすと、悩んでることも吹っ飛ぶの。(脳筋系女児)
「アベラルド君、探索行かない?行くね」
「俺まだ何も言ってない」
(シルヴィアの学年は斧の年みたいです。)
「どうだった?」
「疲れた!」
あれ…効果無かったかな。
「お前のマシンガントークに疲れた。騎士隊の誰がどの武器使ってるとか、試合後に食べてるスイーツの種類とか…追っかけしてるだけあるな」
「褒めてる?」
「あははっ。褒めてねーから」
笑ってくれたけど、私、力になれてるのかな?
他に楽しそうなことは…。
「モフ毛…」
「サラさんの言う通りだ…」
「ニコニコだね、シルヴィアさん」
「イスマエル君。なんか楽しいなーって」
モフ毛刈るのってクセになる!
アベラルド君を今度誘ってみよう。